形成外科

形成外科

特色

当院形成外科は、大阪でもっとも早く形成外科の診療をはじめました。
形成外科が網羅する範疇は広く、多岐にわたっています。

対象疾患と診療内容

  1. 整容外科

    整容外科とは、身体の露出される部位を中心に、外傷、先天異常による変 形を治療する外科です。当院形成外科では、顔面外傷、顔面先天異常などを主として治療します。

    1. 顔面外傷

      顔面骨折、外傷の緊急治療を行っています。

    2. 眼瞼下垂

      眼瞼拳筋(まぶたを引上げる筋肉)の緩みにより生じる視野の狭窄、醜形の改善を行います。

    3. 扁平母斑、太田母斑、異所性蒙古斑

      レーザーによる低浸襲治療であざ、しみを目立たなくします。

      外来で使用するレーザーは、
      Qスイッチルビーレーザー、CO2レーザーの2機種です。

      Qスイッチルビーレーザー(←詳細はこちらから)

      Qスイッチルビーレーザー

    4. 術後四肢リンパ浮腫

      乳癌などで、リンパ節廓清術を受けたかたに認められる難治性のリンパ浮腫の治療として、マイクロサージェリーを用いたリンパ管静脈吻合を行っています。

  2. 再建外科

    再建外科とは、主として腫瘍により切除された身体の機能、形態を再建する 外科です。
    顕微鏡を用いた組織移植を中心に、骨、筋の移植も行います。

    乳房再建

    乳がん手術のあとに下腹部の皮膚と皮下脂肪を筋肉と栄養血管を含めて切り取り、この栄養血管を胸の血管と吻合することにより、乳房を再建します。 当院では、乳癌術後一期再建を積極的に行っています。再建材料として自家組織による再建と、エキスパンダーを使用したシリコンバックによる再建を行っています。
    自家組織としては、背中の広背筋を利用した皮弁を中心に、腹直筋を利用した再建も症例に応じて施行しています。
    シリコンバックによる再建では、まずはエキスパンダーによりバッグ挿入部位の拡張を行い、癌切除後の4~6か月後にバックを挿入します。

  3. 皮膚外科

    皮膚の良性、悪性両腫瘍(基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫)の治療を 行います。治療の本幹をなすのは手術であり、機能、整容面に配慮した手術を行っています。

    皮膚悪性腫瘍

    皮膚の悪性腫瘍は完全に切除すれば完治することが多く、腫瘍が小さいほど術後も良い結果を生みます。
    小さな腫瘍であれば、局所麻酔による低浸襲手術により切除します。

  4. 下肢静脈疾患

    「下肢静脈瘤」とは、静脈内にある血流を支える弁が壊れ、足の血液が停滞して溜まり、足の静脈血管が浮き出てきて目立つようになった症状のことです。
    症状としては、足が疲れやすい(重く感じる)、足が腫れる(むくむ)、こむら返りを起こすなど様々です。また放っておくと、出血、潰瘍にまで発展します。
    当院では患者さんのQOLを考慮し、希望にあった治療方法を選択できるよう努めています。

    1. 圧迫療法(予防と悪化防止)

      弾力性(圧着)ストッキングや、弾性包帯などで足を圧迫し、静脈の逆流を防ぐ方法です。
      弾力性ストッキングは、着圧性ストッキング、メディカルストッキング等の言い方でも紹介されています。弾力性ストッキングは、足首から上方向に段階的圧力になっているのが特徴です。足を広い範囲で圧迫し、静脈瘤の中に血液が溜まるのを防ぐことができます。ドラッグストア等で市販されている弾力性ストッキングは圧迫力が弱いものが多いので、より圧迫力が高い、医療用弾力性ストッキングを使うと良いでしょう。
      その際は、専門の医師に相談して、自分に合ったストッキングを正しく着用します。

    2. 硬化療法(比較的細い血管症状、手術後の残存静脈瘤の治療)

      静脈を切らずに、固める手術です。静脈に血管を固める液を注射し、弾性包帯で圧迫することにより血管内壁同士をくっつけて、次第に目立たなくする治療法です。
      小さな下肢静脈瘤には効果的な方法ですが、進行した静脈瘤には効果がありません。
      外来施術:1回の施術時間は10分~15分です。

    3. 静脈抜去術【ストリッピング治療】(中等度⇔重症)

      静脈瘤を起こしている血管を、ストリッパーという器具を使って引き抜く治療法を中心に行っています。麻酔は、脊椎麻酔(下半身麻酔)で行い、背中の痛みも局所麻酔でとるため、ほとんどありません。また、入院も3泊4日程度ですみ、現在最も痛みの少ない治療と考えられています。

    4. 静脈結紮術(軽症⇔重症)

      逆流している血管をしばり、血流を止める手術です。大伏在静脈では足の付け根。
      小伏在静脈瘤では、膝の裏側を小さく切開して行ないます。

  5. そのほか

    レーザー治療について

    平成9年6月より、形成外科外来にレーザーセンターを開設しました。現在、CO2レーザ、Qスイッチルビーレーザーの2機種を揃え、皮膚疾患の多くを網羅できるようになりました。

    1. CO2レーザー

      皮膚の表面をレーザー光で、削皮することや、フラクショナルとよばれる小さな穴を皮膚に多数あけることにより、治療を行います。自費診療になりますが、黒子や皮膚の凹凸などの治療に効果を発揮しています。

    2. Qスイッチルビーレーザー

      皮膚メラニン色素疾患を治療できる機種です。保険適用になる疾患は、扁平母斑、太田母斑、異所性蒙古班、外傷性刺青などがあります。また、自費治療になりますが、シミに対しても特効薬的効果を示します。

  6. 歯科

    CO2レーザーによるインプラント埋設一次及び二次手術、歯槽膿漏の手術、 埋没歯(特に親知らず)の抜歯手術、顎骨内腫瘍摘出手術や形成外科と 共用するALEXレーザーによって、歯肉のメラニン色素沈着除去等に効果を あげています。

    現時点では、保険適用外の治療もあり、また患者さんの体質により、治療にも 個人差があります。一度それぞれの科でご相談ください。

治療実績 診療実績

患者数(2019年度)

外来患者延数
5,930人
外来患者月平均
494人
入院患者延数
2,271人
入院患者月平均
189人
外来紹介率:64.3%

手術実績(2019年度)

(件/年)

疾患名件数
外傷63
先天異常34
腫瘍332
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド18
難治性潰瘍61
炎症・変性疾患35
Extra レーザー治療3
その他101

疾患治療実績(2018年度)

(件/年)

疾患名件数
顔面外傷30
眼瞼下垂44
乳房再建18
皮膚悪性腫瘍16
手指外傷(緊急手術)8
下肢静脈瘤28

形成手術全般で、年間約600例の手術を手術室で行っており、うち入院手術は約240例です。
子供の皮膚良性腫瘍などは日帰り手術を勧めています。(外来処置室で可能なレーザー治療などは、この手術件数内には入っていません)

認定施設

  • 日本形成外科学会認定医研修施設
  • 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会認定
    乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施施設
    日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会認定 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施施設

スタッフ体制

医師名役職専門資格
三木 綾子みき あやこ
  • 形成外科診療部長
  • 兼 口腔・顎センター長
  • 形成外科全般
  • 皮膚腫瘍外科
  • 乳房再建
  • 難治性潰瘍
  • 下肢静脈瘤など
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本形成外科学会領域指導医
  • 日本形成外科学会
    皮膚腫瘍外科分野指導医
  • 日本創傷外科学会
    日本創傷外科専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術
    の実施基準による実施医
  • 日本乳房
  • オンコプラスティックサージャリー学会
  • 乳房再建用エキスパンダー
    /インプラント責任医師
金本 侑子かなもと ゆきこ
  • 形成外科副医長
  • 乳房再建
  • 下肢静脈瘤など
  • 日本形成外科学会専門医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術
    の実施基準による実施医
  • 日本乳房
  • オンコプラスティックサージャリー学会
  • 乳房再建用エキスパンダー
    /インプラント責任医師
黒田 諒子くろだ りょうこ
    • 形成外科全般
    • 下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術
      の実施基準による実施医

    研究内容

    主に臨床的な報告を形成外科学会を中心に年2回以上行っています。
    皮膚腫瘍の統計学的検討も毎年行っています。

    連携医療機関の先生方へ

    当院の形成外科では、常勤医3名を確保し、2名以上の専門医が日々診療を行っています。手術については、外来でできるだけ患者さんに分かりやすく絵などを用いて説明しています。
    ほぼ、形成外科の治療全般を網羅できていると考えています。