1.全身性皮膚疾患
総合病院の中の皮膚科として、重症の疾患は随時入院にて加療しています。また、全身性疾患に伴うような皮膚病変はそれぞれ関連する科と連携を密にして加療にあたっています。院内はもとより、地域の診療所の先生方とも常に連絡をとり、患者様が軽快した折には地元の安心してかかれる診療所に通院しやすいよう便宜を図る努力もしています。
難治性アトピー性皮膚炎、乾癬、自己免疫性水疱症、薬疹、膠原病、帯状疱疹、下腿潰瘍、蜂窩織炎など
(1)難治性アトピー性皮膚炎
生活習慣やスキンケアの指導など、個々の症例に合わせた治療法を選択しています。
食物アレルギーを原因とするアトピ―性皮膚炎など、小児アレルギー疾患については当院小児科のアレルギー専門医と協力して治療に取組んでいます。
また、全身照射型の紫外線照射機を用いて紫外線照射治療も行なっています。
ナローバンドUVB(波長311ナノメートル)
UVAの全身照射型機器
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、尋常性白斑、皮膚悪性リンパ腫などに対して有効
(2)乾癬
ステロイド外用薬や活性型ビタミンD3製剤による外用療法を基本として、難治例には上記(1)と同様にナローバンドUVBなどによる紫外線療法、シクロスポリン内服療法、生物学的製剤による治療も行っています。
(3)円形脱毛症
生活指導、スキンケア指導のほか、入院によるステロイドパルス療法や、DPCP塗布による局所免疫療法も行っています。
(4)帯状疱疹(ヘルペス)
入院による点滴治療のほか、外来では内服薬を中心に加療しています。
2.一般皮膚疾患
接触皮膚炎、じんましん、いぼ、足白癬、爪白癬、嵌入爪、やけどなど
(1)接触性皮膚炎
積極的にパッチテストを勧め、原因特定を行います。
(2)疣贅(いぼ)
液体窒素を用いる凍結療法や電気メスによる焼灼術を行っています。
(3)足白癬、爪白癬(水虫)
外用療法、内服療法を行なっています。
3.皮膚腫瘍
皮膚腫瘍は良性、悪性ともに扱っています。生検にて診断し、局所麻酔で切除可能なものを中心に皮膚科で手術しています。
また、病変部の部位や手術の大きさに応じて、当院形成外科とも連携を取って手術をしています。
ダーモスコープ
拡大鏡を用いてほくろや腫瘍の細部を観察し、良性か悪性かの判断材料とします。
4.保険外診療
住友病院の皮膚科は疾病治療を専門としていますが、下記の病状については保険外診療を一部取り入れて、患者様のニーズにお答えするようにしています。
保険外診療は、保険診療と同日には行えないこと、さらには同一疾患に対して保険診療とあわせて保険外診療を用いて治療する事は認められていませんのでご了承ください。
(1)男性型脱毛(AGA)
フィナステリド製剤内服
(2)嵌入爪(巻き爪)
弾性ワイヤーやインベントワイヤーによる巻き爪矯正治療
(3)しみ、そばかす、老人性いぼ
ハイドロキノン外用、トレチノイン外用 |